チェストの選び方|引き出しの深さ・素材・段数と安全な使い方

チェストは、入れる物に合わせて引き出しの深さと段数を決め、次に素材と表示、最後に置く場所での安全性を確かめると選びやすくなります。同じ高さのチェストでも、浅い引き出しが多いものと深い引き出しが少ないものでは、使い勝手がまったく違います。

入れる物から引き出しの深さを決める

引き出しは、浅いほど中身を一目で見渡せ、深いほどかさばる物がまとめて入ります。入れたい物をいくつかのグループに分けてから選ぶと、ちょうどよい組み合わせが見つかります。

入れる物と引き出しの深さの考え方
入れる物合う深さ
下着・靴下・ハンカチ・アクセサリー浅め。仕切りを使うと探しやすい
Tシャツ・シャツ・パジャマ中くらい。立てて入れると取り出しやすい
セーター・パーカー・タオル類深め。厚手の物でもまとめて入る

深さは、外から見た引き出しの前板の高さではなく、内側の深さ(内寸)で比べます。商品ページに内寸が書かれていない場合は、外寸と板の厚みから大まかに見当をつけるか、ショップに問い合わせると確実です。

段数と高さのバランス

段数が多いほど細かく分類できますが、1段あたりは浅くなります。家族で共有するなら、1人に1段ずつ割り当てられる段数かどうかも目安になります。背の高いチェストは床面積あたりの収納量が多い一方、最上段の中身が見えにくくなり、倒れたときの危険も大きくなります。

  • 腰から胸くらいの高さのチェストなら、天板の上を飾り棚や作業台として使える
  • 背の高いチェストは、最上段に軽くて出し入れの少ない物を入れる
  • 上段に浅い引き出し、下段に深い引き出しが付いた構成は、重い物が下に集まり重心が低くなる

素材と表示の読み方

たんすは、家庭用品品質表示法によって、外形寸法・表面材・表面加工・取扱い上の注意などを表示することが決められています。消費者庁の解説では、表面材は決められた用語で表示することになっていて、主な用語は次のとおりです。

たんすの表面材の主な表示用語(消費者庁の解説より)
表示どんな材料か
天然木天然の木の板
天然木化粧合板合板の表面に薄い天然木を貼った板
プリント紙化粧繊維板繊維板の表面に木目などを印刷した紙を貼った板(MDFの場合は「MDF」と表示できる)
合成樹脂化粧繊維板繊維板の表面を樹脂で仕上げた板(樹脂の種類も表示)

天然木は木目や手ざわりを楽しめ、化粧板は色や柄のバリエーションが多く価格を抑えやすい傾向があります。プラスチック製の収納チェストは軽くて動かしやすく、押し入れやクローゼットの中で使うのに向いています。表面加工(ウレタン樹脂塗装、オイル仕上げなど)の表示も、手入れの方法を知る手がかりになります。

引き出しの動きも素材と同じくらい使い心地に関わります。レール付きの引き出しは軽い力で引き出せ、奥の物まで取り出しやすくなります。木の溝を滑らせる作りの引き出しは、湿気で動きが重くなることがあるので、置く場所の湿気も考えて選びましょう。

外形寸法と引き出しの奥行き

同じ解説では、たんすの外形寸法は幅・奥行き・高さと引き出しの奥行きを表示し、引き出しの奥行きは容量が最も大きい引き出しの内のりの寸法とされています。外形寸法の表示値には、プラス5mm以内・マイナス10mm以内の範囲が認められています。すき間にぴったり入れたい場合は、数mmのずれを見込んで余裕のある場所を選びましょう。

  1. 置く場所の幅・奥行き・高さを測る。
  2. 引き出しを全部引き出せるだけの前のスペースがあるか確かめる。
  3. 扉付きのたんすは、扉を開けたときの幅も確かめる。

測り方の手順は家具の寸法の測り方にまとめています。

置く場所で選び方を変える

チェストは寝室だけでなく、リビングや洗面所、クローゼットの中でも使われます。置く場所によって、重視したい点が変わります。

置く場所とチェストの選び方の目安
置く場所重視したい点
寝室背の低いもの。ベッドの近くに背の高いチェストを置かない
リビング部屋の家具と色や素材をそろえる。天板を飾り棚にできる高さ
洗面所・脱衣所湿気に強い素材。幅の細いすき間向けのもの
クローゼット・押し入れ内寸に合う奥行き。軽いプラスチック製なら出し入れしやすい

子ども部屋に置く場合は、子どもが自分で開け閉めしやすい高さか、指を挟みにくい作りかも見ておきましょう。成長に合わせて中身を入れ替えることが多いため、深さの違う引き出しが混ざったものが使いやすくなります。

引き出しの飛び出しと転倒に注意

東京消防庁のハンドブックでは、引き出し式の収納家具は、揺れの方向と引き出しの向きがそろうと引き出しが飛び出し、重心が前に移って倒れるおそれがあると説明しています。そのため、引き出しにはなるべく重い物を入れないこと、ラッチ(飛び出しを防ぐ留め具)付きの物を選ぶことを勧めています。

  • ラッチやストッパー付きの引き出しかを確かめる
  • 重い物は下の段に入れ、上の段は軽い物にする
  • 小さな子どもが引き出しを足がかりにしてよじ登らないよう、壁に固定する
  • 寝る場所の近くや出入口の近くに背の高いチェストを置かない

固定の方法は家具の転倒防止の方法で詳しく説明しています。また、消費者庁の解説では、たんすの取扱い上の注意として、湿気の多い場所を避けて水平に据えること、直射日光や熱を避けることが挙げられています。

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まとめ

チェストは、入れる物を分けてから引き出しの深さと段数を決めると、使い始めてからの不満が少なくなります。素材は表示の用語で中身を確かめ、寸法は引き出しを引き出すスペースまで含めて考えましょう。ラッチ付きの引き出しを選び、重い物を下に入れ、背の高い物は固定して使うのが安心です。置く部屋の湿気や使う人の背の高さも考えると、毎日の出し入れがぐっと楽になります。